25年記念誌「煌めいて持続と進化のOJC」発行

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(特活)岡山日本語センター(OJC)創立25周年記念誌「煌めいて持続と進化のOJC」(B5判)がこのほど発行されました。

同誌は、各界からのお祝いの言葉をはじめ、受講生、会員などが文を寄せるなどして構成されています。

1984年からのOJCの歩み、OJCメソド、OJC教科書の紹介なども掲載しています。

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巻頭のことば

おかげさまで、岡山日本語センターOJCは岡山の皆さんとともに歩み、岡山県、岡山市をはじめ、岡山県国際交流協会、アジア国際センター、企業、教育関係機関等からの支援をいただきながら発展し、平成17年にNPOとして認証され、今年で25周年を迎えました。

このたび、「岡山日本語センター25周年記念誌」を発行し、岡山の国際化と共に発展した25周年の歴史を振り返ると同時に、今後の日本語教育について考える機会を持ちました。これが、岡山のみならず、全国および世界各地から常日頃お寄せ頂いている温かい励ましへの返礼となれば幸いでございます。また、出版に当たりまして、ご祝辞、激励を寄せられた皆様、ならびに、御寄付・広告を頂戴した方々や、世界各地から感謝や追憶を送られた元受講生の皆様方に、OJCを代表して心から御礼申し上げます。

私達は、25年前の岡山に一本の木を育てようと決心しました。そして、ほとんど未開拓の分野であった日本語学習支援という土壌を耕し、種を蒔くことから始めました。そのとき最も願ったことは、参加する人全員で木をスクスク成長させること、輝く花を咲かせること、咲いた花の種が木となり根を張り、いずれは各地に様々な色合いを持った日本語支援が燦然と花開くことでした。それは、取りも直さず、国籍・人種、支援する人・される人の区別なく、心の通う交流によって、全ての人が手を取り合い、理解しあう心豊かな多文化協働社会、平和で安らぐ世界の実現を目指すことでした。そして、誇りを持って日本語と日本文化を世界に発信することでした。

岡山日本語センターが蒔いた種はOJCメソドという品種です。この品種は心のこもったコミュニケーションを大切にするものですが、私達の願い通りこの木はしっかり根付き、幹と枝がたくましく周りに広がっています。肥料としては、この品種に最も適したOJCテキストを作りました。見事に成長したこの木は、会員の絶え間ない努力、情報の収集、会員の家族や周囲の協力、社会の支援によって、今も懸命に育てられています。俳句の世界へも、ビジネス界へも伸びる枝を持ちます。

OJCの活動をもっと元気に、もっと有意義にするために、この木を特定非営利活動法人(NPO)に大きく進化させて頂きました。これも温かい周囲からのアドバイスと、快く受け入れてくださる友情の環の賜物です。地域だけでなく国内・国外に開かれた国際貢献事業として、定款に則った六つの事業を確実に実施します。この活動を通して法人を一層たくましい樹木に育てていく覚悟でございます。

六つの事業に、1)日本語教育、2)日本語教科書・教材作成,及び販売、3)日本語教育情報交換、4)日本語教員養成、5)共生社会推進があります。共生社会推進事業の中には子供の健全育成を図る活動が含まれます。これは、小・中学校に出向いて国際理解教育の支援を行う活動で、21世紀の世界の安全と平和を考える青少年を育てたいと念願しています。

最後になりましたが、この記念誌出版に助成金を賜りました財団法人福武教育文化振興財団、ならびに、出版に様々なご援助とご尽力を惜しまれなかった(株)大学教育出版の社長佐藤守氏に厚くお礼を申し上げます。

(特)岡山日本語センターは、これからも皆様と力を合わせ、揺ぎない信念の基に発展と進化を続け、世界の安全と平和に貢献できるよう努力します。そして、煌めく日本の文化と心を世界に伝え、広めることを皆様とご一緒に実現して参りたく存じますので、どうぞ今後も変わらぬご支援とご厚情を賜りますよう説にお願い申し上げます。

平成20年10月

特定非営利活動法人岡山日本語センター
理事長 浦上典江

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